ちゃんと使いこなせるか不安な人へ
徐々に移行が進んでいる状況
厚生労働省が主導となって2001年頃から積極的に導入が進められてきた電子カルテですが、新規開設のクリニックは最初から導入するケースが多いです。また、既存の病院でも徐々に紙カルテからの移行が進められており、電子カルテへの移行がすべて終わった病院も増えてきました。看護師などの医療従事者として働くにあたって、その職場が電子カルテを導入しているかどうかは重要なポイントです。中には、電子カルテを使いこなせるか不安な人もいるでしょう。そこで、ちゃんと使いこなせるか不安な人に役立つ情報を紹介していきます。
電子カルテへの不安
今の職場が紙カルテで電子カルテを導入している医療施設に転職する人、あるいは今の職場でこれから電子カルテの導入が始まる人は、電子カルテの扱いに強い不安を覚えるでしょう。不安の声として特に多く挙がっているのが、キーボード入力などの操作に関する不安です。PCやタブレット端末、スマホの普及によって比較的若い世代は電子カルテの操作をスムーズに覚えることができますが、普段の生活でそういった機器を使わない人にとっては大変です。どの画面を開き、キーボードのどこを打てばいいのかを一から覚えなければなりません。3ヵ月ほどで操作に慣れると言われていますが、操作を覚えるためにわざわざ時間を取ることは難しく、業務をしながら慣れていくしかありません。
どうすればいいか
では、どうすれば電子カルテを上手に使うことができるのでしょうか。まずは、いきなりすべてを電子カルテに移行するのではなく、紙カルテとの併用も検討してみましょう。年齢が上の世代が電子カルテの操作に不安を覚えているということは、主に看護師長などの管理職が苦手意識を持っているということになります。そういった場合、無理をしてすべて電子カルテで管理するのではなく、紙カルテと併用しながら得意分野を役割分担するという方法があります。
ただし、いずれは電子カルテに完全移行していくことになるので、紙カルテと併用しながらも電子カルテについて学ぶことは必要です。なによりも大切なのは「慣れ」です。スマホと一緒で、日々利用していくことで自然と使い方が身につきます。最初は慣れないことが多くて煩わしく感じるかもしれませんが、慣れてしまえばもう紙カルテには戻れないほど便利であることを実感するでしょう。
転職する人は、事前に転職先が電子カルテかどうかを確認しておきましょう。もし電子カルテを導入している職場なら職場見学の際に少し触らせてもらって、なんとなくのイメージを掴んでおくといいかと思います。また、電子カルテに関する不安を転職エージェントの担当者に相談して、アドバイスや自分に合った求人を紹介してもらうというのも一つの手です。